NHKの取材2006/09/28 05:12

 9月27日
 NHKの岸さんが、練習や指導の様子を取材したいということで、学校まで来られました。取材といっても岸さんがお一人で来られて、VX2000の業務用のカメラで撮影されました。

 最初は、全員が一緒になって踊りの練習をしている様子を想像していたらしくて、それぞれのチームがいろいろな場所に分かれて創作している場面は、かなり新鮮だったようです。文化祭直前のこの時期に未だに創作しているこということは取り合えず置いておいて、直前の真剣な様子はわかっていただけたと思います。

 僕の様子も、想像とは違っていたようです。僕は振りを教えることはほとんど無くて、動きのコツを教えるようにしているのですが、各チームを回って、その場その場で必要なことを考えて教えています。その様子も新鮮だったようです。
 この日に教えたのは、アクロバットをやりたいチームにハンドスプリングと側転と偽スワイプス。一年生にボディウェーブ。レゲエのチームにウィンドミル風の体の返し方。2年のガールズにビデオを見せる。などでした。

 で、何でこんな時間に書いているのかといえば、今日から朝練だからです。これから出かけます。

 「そもそもダンスの創作は」という話を後で書き足します…以下続く。

 10月4日追記

 さて、「そもそもダンスの創作とは」これは番組でもチラッと触れたのですが、曲を選んだりつなぎ合わせるなどの編集をし、テーマを考えたりそのテーマにあった動きでなおかつ曲にあった動きを考えたり、考えた動きを実際に動いてみて、イメージ通りかを確認したり、ダメならまた一から創り直したり。
 そうして、ようやくできた作品を今度は踊り込むために、難しい技をそれだけ練習したり、その技が無理なら泣く泣く別の簡単な技に変えてみたり、全員のタイミングやフォームをそろえたり、わざとずらせたり…。
 とにかくたった三分の作品でも、数10時間~時には100時間以上かけて創り上げています。

 この創作と演技の両方をするというのは、他の芸術分野で言えば、演劇や映画がやや近いかと思います。自分で台本を書いて、それを上演する。
 しかし、演劇や映画と違う苦労がダンスにはあります。
 それは、創った振り付けを紙に記録できないと言うことです。踊りを直接見せて教えるしかありません。台本をコピーして「読んどいて」と言うわけには行かないのです。
 折角頭の中にはいい振り付けがあっても、それをチームのほかのメンバーに見てもらう時には、できたばかりなので曖昧にしか踊れません。それで「取り合えずこんな感じ」というのを見て、それが勢い良く本気で踊られた場面を創造した上で、ダメ出しをします。

 そんな風に、一つの作品ができるまでには色々難しいことがありますが、でも、だからこそ、ダンスと言う芸術には生で直接人が創りだす迫力というものがあるのだと思います。

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